整骨院経営をなぜ始めたのか覚えていますか?
現在の整骨院業界は逼迫した状況へと追いやられています。
厚生労働省の調べによると、一日の平均来院数は約20名です。
つまりは、一日に20名以下で運営されている整骨院も存在していることを意味しており、一日に20名でも整骨院を運営していくことが難しいことは、整骨院の経営者であれば明らかでしょう。
それにも関わらず、日々運営が続けられている整骨院が存在しているのは、多くは何らかの不正に手を染めてしまっているからでしょう。
周囲の整骨院がやっているから、自分もやっていいという理屈は正論かもしれませんが、最も大切な心をすり減らしてしまっていることを無視してはいけません(『整骨院経営で不正をするのは自分の首を絞めること』)。
ところで、そんなに無理してまで続けている整骨院は、開業当時なぜ整骨院をやろうと思ったか考えたことがあるでしょうか。
恐らく大半の人は
身体の不調に悩んでいる患者を一人でも多く救いたいから
でしょう。
しかし多くの整骨院経営者は、経営を続けていくうちに、経営をしていく現実を知り、集客を考え、施術時間の短縮を考え、不正にまで手を染めてしまいます。
結果的に初心を忘れ、整骨院の経営を維持するために万策を尽くします。
それにも関わらず、手元に残るお金をみると雀の涙しかなく、一向にお金を貯めることもできない上に、精神的にも肉体的にも疲労が蓄積していきます。
これでは患者の不調を治す前に自分の不調を気にしなければならないという、ミイラ取りがミイラになったような状態です。
整骨院を一度開業すれば、どんな整骨院であっても一人の経営者です。
経営者である限り、一人の柔道整復師や鍼灸師としていることとは全くの別問題です。
柔道整復師や鍼灸師の在り方を追及することは素晴らしい行為であることに全くの否定の余地はありませんが、経営とは苦しんでまでやるものではなく、経営によって人生を棒に振る必要はありません。
経営者である限り、整骨院業界を冷静に捉える視点が必要不可欠です。
整骨院というビジネスが、ビジネスモデル的に魅力的であった時代があることも確かですが、現在の整骨院というビジネスにビジネス的な魅力は皆無です。
となれば、今から整骨院を開業するなら、趣味程度の感覚でやるぐらいの余裕がなければ手を付けるべきではありません。
ギャンブルしてでもやりたいんだ・・・という人を止めはしませんが、相当に勝算の低いギャンブルに手を出す覚悟はしておいた方がいいでしょう。
整骨院を経営することと治療家であることは別
柔道整復師や鍼灸師として治療家をやっている人は純粋で職人気質が多い傾向があります。
しかし、
いくら治療家としてプロフェッショナルであっても整骨院を経営できるわけではない
ということに気づかなければなりません。
経営をすれば職人としての本懐を遂げることができない場面や、職人としての本懐を求めると経営が成り立たなくなることがあります。
とくに人を雇用すれば直面することが多いでしょう。
経営を成り立たせるためには経営に必要なことがあり、治療家としてプロフェッショナルでありたいと願えば経営を優先させない方がいいことがあります。
その丁度いいところを取れればいいのですが、99%不可能と言えるでしょう。
1%の可能性はよっぽどのカリスマ性や希少性がないと不可能です。
こんな現実は、整骨院を経営している人であれば皆が感じていることではないでしょうか。
私自身もその一人だったので良く理解できます。
経営とは
利益を生み出す活動
です。
経営を始めるのであれば、自分ができること以上に、利益を生み出す可能性が高いことにチャレンジしなければなりません。
ひどい言い方をすれば
やりたいことをやるための経営は周囲の人間(とくに雇用さらた人)を不幸にする
ことが往々にしておきます。
もちろん経営をしている本人も含めて同じことが言えます。
経営を始めるのであれば、シンプルに勝率の高い戦いをし、資産を形成していかなければなりません。
苦しい思いをしたり、家族を路頭に迷わせるようなギャンブルはするものではありません。
治療家としてプロフェッショナルになるなら勉強が必要であるように、経営者としてプロフェッショナルになるなら経営の勉強をしなければなりません。
治療家になるのに勉強が必要なのに、経営は行き当たりばったりでいいと考えるのは都合がよすぎるのではないでしょうか。
経営を始めて5年以内に10人中9人が失敗するのは、単に「経営」というものを捉え間違ってしまっているに過ぎません。
経営とは
活動の中で利益を生み出し続け資産を形成する一つのツール
です。
これが最優先にならないのであれば、わざわざ「経営」という道を選ぶ必要は全くありません。
「経営者」になんてならずに、一人の治療家として周りを巻き込まずに細々とやった方が幸せでしょう。
ましてや大きな借金までつくって立派な整骨院を開業する必要なんてありません(『10坪/ベット4床/5年で粗利1億円を稼ぐ整骨院の創り方』)。
「経営者」になるのであれば「整骨院」というたった一つのビジネスにこだわる必要はありません。
むしろもっと冷静な目で市場を見渡すだけの力と精神力が必要です。
「経営者」という視点に立てば「整骨院」というビジネスを選択することはセンスがあるとは言えません。
整骨院経営を辞めて資産20億円築いた男
とはいえ、一度初めてしまった整骨院経営を簡単に辞めることができない状況にあることは理解します。
また、治療家として生きてきた自分が、整骨院を一度辞めた時に、その後どうやって稼いでいけばいいのか分からなくなる不安があることも理解します。
なぜなら私自身もまさに同じ状況だったからです。
しかし今では、それらの杞憂は全くの無意味であったと気付きました。
現在は、複数の会社を経営し、他の会社の役員や整骨院経営のコンサルタント、かつてより夢であった野球関連事業に従事できるようになりました。
そのキッカケは
整骨院を事業売却(M&A)し新たなビジネスを始めたこと
です。
その新たなビジネスとは
不動産投資
です。
不動産投資は、整骨院経営のように客単価が低く、実働を伴う人間にとっては奇跡ともいえるようなビジネスモデルです。
整骨院経営をしていると銀行から借入をしようにも中々お金を貸してくれません。
自分の身が健康で施術できる体力がなければ営業することさえできません。
しかし、不動産となると、銀行は比較的ローンを組んでくれやすい上に、不動産が存在している限り収益を生み出し続けてくれます。
もちろん、それに見合うだけのお金や不動産の仕組みを学ぶ必要があるものの、それに見合うだけの価値は十分にあります。
また、不動産投資をおススメする理由は、何も私だけにできることではないからです。
実際に私の知人にも、整骨院経営を事業売却(M&A)し、その後5年程度で総資産20億円にまで到達している人がいます。
その彼も、ここに記している内容に激しく同意してもらえており、経営をしている最中には理解しがたい(というより不安の方が大きい)ことを理解しています。
しかしそれでも、勇気を振り絞って今までの考え方を切り替えるべきだと考えています。
それは、
治療家の大半は純粋に患者のことを思う心優しい人が多く、それに反して整骨院業界の市場は良くないから
です(『整骨院業界のXデーは近づいている』)。
整骨院にしがみついてしまう治療家の特徴
これだけ記してきても、多くの治療家の中には「整骨院でやっていくしかない」という思いが拭い去れないことは理解しています。
なぜそこまで職人気質を貫き、新たな一歩を踏み出すことができないのでしょうか。
その理由は
日本の教育システムの中でお金について勉強する機会が全くないから
です。
「お金」とは人間にとって最も身近に存在するものでありながら、その歴史や正しい使い方を知っている日本人はほとんどいません。
「お金」には明確な「稼ぎ方」、「使い方」、「増やし方」、「守り方」が存在し、これらの4つを理解しなければ「お金」に振り回される人生を送ることになります。
「仕事」として「治療家」や「整骨院経営者」としての生き方を選ぶのは、大きな要素として「稼ぐ」ことが必要だからではないでしょうか。
しかし「お金」の仕組みを知っていくと、お金の収入を得る方法は決して「労働」だけではないことに気づくはずです。
一度想像してみてください。
現在の収入と同じだけの収入が実働することなく得られるとしたら現在の仕事を続けるでしょうか。
恐らく大半の方が「NO」と言うのではないでしょうか。
現在の死後を辞めないまでも、現在と同じ形で取り組むことは間違いなくないでしょう。
「仕事」はあくまで自己実現をするための最強のツールであり、決して「収入」を追い求めるようなものではありません。
これを理想論と思うかもしれませんが「お金」の仕組みを学べば実現できる現実論です。
学んでいない人にとっては非現実的であっても、実際にやっている人からすれば超現実的な話でしかありません。
実働することなく収入を得る方法を構築した上で、リスクをかけすぎることなく自分のやりたい経営をすれば全く問題がありません。
整骨院も何も規制に縛られることなく、自分が実現した技術で治療院を自分のタイミングで経営していけば全く問題がありません。
整骨院経営.comでは整骨院関係者の資産形成をサポート致します。
整骨院経営.comでは、整骨院経営者を始めとした整骨院関係者に向けた数々のコンサルティングを提供しています。
しかしその根本は
コンサルティングを通して整骨院関係者である以前に一人の人間として健康的に幸福を実現できること
を目指しています。
このように記すと精神論的な話に聞こえてしまうかもしれませんが、そこには確かなノウハウが存在しています。
全ての人に等しく言えることは、お金について正しい知識を持って健全な付き合い方をできないことには健康的な生活は送れません。
そのため、整骨院への集客や節税方法、立地の選定や治療家としての技術の大切さを理解しているものの、それらはあくまで人間として表層の部分でしかないと考えています。
それらのコンサルティングをご希望の方は『整骨院経営ヒアリングシート』よりご応募頂ければご対応致しますが、できればより本質的な部分に目を向けて欲しいと考えています。
整骨院経営はあくまで一つの資産形成方法でしかなく、より広い視点にたって資産を形成していくことができるように活動しましょう。
その際に整骨院経営.comでは整骨院関係者向けの資産形成コンサルティングを行っておりますので、興味がある方はぜひご応募ください(『資産形成コンサルティング‐ヒアリングシート』)。
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