大半の整骨院の自費移行がうまく行かない理由
数年ほど前から整骨院で自費治療を始めとした自費メニューを導入する流れがあります。
しかし、自費治療を導入し始めたところの大半はうまく行っていない印象があります。
むしろ母数が少ないものの、完全自費治療型の治療院に切り替えた人の方がうまく行っている印象があるのは私だけではないでしょう。
現状の整骨院経営における施術では、単価が低い上に変化させようもないため、単価を高められるように自費を導入することは経営者の判断として間違っていないでしょう。
ただ、その単価の違いこそが自費移行してもうまく行く整骨院が少ない原因です。
つまり
整骨院に来院している患者のニーズと自費治療は一致していないから
です。
一見ではニーズが一致しているように感じるかもしれませんが、保険内での治療と自費治療を始めとした自費メニューは全くの別事業として考える必要があります。
そのため
自費メニューを取り入れるのであれば、その自費メニューにあった「営業方法」を知る必要がある
ということです。
私が整骨院経営に携わっていた時に疑問に思っていたことがありました。
それは
柔道整復師の大半が、売上よりも人数を、売上よりも患者を改善させる度合いを、自己の技術研鑽に時間とお金を使うことを優先させていたこと
です。
全て無いよりあった方がいいことばかりですが、全ての大前提になくてはならないことは売上です。
基本的には月にどれだけの売り上げを上げることが大切で人数ではありません。
そして、改善したかという判断は患者がすることであって、そこに焦点を絞る必要もありません。
自己研鑽する前にマーケティングを勉強し、あなたの技術が試せる状態を作ることの方が先決です。
と常日頃思ってきました。
経営目線からややピントがずれた所で整骨院は運営されています。
整骨院経営は、保険での施術を基本としてきたため、売上を上げるということにフォーカスするのが根本的に苦手になっています。
そのため、いざ自費治療をしようにも営業方法が分かりません。
何なら値段の付け方さえ分からない人が大半です。
顧客目線なんて全くありません。
これが最大の致命的な部分です。
ここに自分たちがやってきた技術に対するプライドがあれば最悪です。
技術と経営、技術と集客は全くの別問題です。
技術があれば経営が上手くいくわけではなく、技術があるから集客ができるわけではありません。
しかし反対に、経営がうまく行っているところには技術があり、集客ができているところには技術があります。
その技術はあなたが判断するものではなく、患者が判断しているものです。
自費移行は現在の+αぐらいの感覚でやれば間違いなく失敗に終わるでしょう。