柔道整復師という資格は何ができるのか改めて考えましょう。
柔道整復師とは何をすることが求められている資格でしょうか。
今、整骨院業界の再編が叫ばれている時にこそ考えなければならないことです。
これからも整骨院業界の中で柔道整復師として生き残っていくためには原点への立ち返りが重要になってきます。
そもそも民間資格と国家資格の違いについて考えたことがあるでしょうか。
当然ながら柔道整復師は国家資格です。
民間資格は一般的に内容そのものが効果的であることが絶対条件です。
そのため、カリキュラムの中で、絶対的な条件ありきで進み、+αで「やってはいけないこと」を学んでいきます。
それに比べて国家資格は、カリキュラムの中で必要十分なことだけを学びます。
そのため、資格取得後は自分自身でリスクとメリットを許容し、サービス化していきます。
細かい話で言えば、柔道整復師には骨折や脱臼の整復・固定においては医師でさえできないような方法を使うことができます。
また患者のあらゆる痛みを外科的な処置を必要とせず取り除くこともできます。
そのため、柔道整復師と民間資格は明らかに異なるステージに位置しています。
しかし現状を見ればどうでしょうか。
柔道整復師として整骨院という看板を掲げているにも関わらず、中身を見ていけばリラクセーションサロンと大差ないマッサージをやってしまっている人が大半です(『整骨院経営が苦しくなるのは施術がマッサージと大差ないから』)。
しかも、自分自身がマッサージをやっているという自覚のない人さえ増えてきています(『整骨院業界から本物の治療家が減っている理由』)。
本来は現代のような情報が発信しやすい世の中になっているため、柔道整復師としての特権を活かし、民間資格には到底及ばない領域のサービスを展開できる力を持っているはずです。
しかし、患者から見れば、整骨院が何をやってもらえるところのか伝わらず、保険が使えるマッサージ屋さんとさえ思われてしまっています。
今も昔も変わらず、神がかり的な技術をもっている柔道整復師は、行列ができるほど予約が取れない状態です。
そんな柔道整復師は決まって、足裏などのリラクセーションサロンなどの存在は気にすることなく、自分の技術と自分自身を外部へとアピールし続けています。
この整骨院業界に「技術があるのに患者が来ない」なんて言葉は存在しません。
患者が来ないのであれば、それは技術と呼べるよな施術ではないだけです。
技術がないのであれば集客しなければ整骨院経営は成り立ちません。
もちろん柔道整復師としての未来もありません。
ちなみに整骨院としての集客に技術は関係ありません(『整骨院経営に技術は必要ありません。』)。
柔道整復師の方は今こそ何が求められているのか考え直しましょう。