整骨院が自費治療を導入していく理由
整骨院では、「骨折」、「脱臼」、「捻挫」、「打撲」、「挫傷(肉離など)」の「応急処置」や、その症状に対して改善を促す「施術」を「健康保険」を使って行うことができます。
そのため患者は、実質1〜3割の費用を負担することで施術を受けることができます。
その際に、窓口で支払う料金は数百円程度が一般的です。
「骨折」や「脱臼」の場合は別途費用が発生しますが、最近では「整形外科」に行く人が多いようです。
ここに整骨院業界が抱える保険治療をメインとしている整骨院の問題の根源があります。
それは
上記のような症状に対して施術を施した場合の収入は1件あたり決まってくる
ということです。
つまり、通常の整骨院を経営していて「収入」を増やそうとすると、
件数を増やすしか方法がない
ということです。
まとめれば、
通常の整骨院経営は、沢山の患者を診ることによって収入が増える構造になっている
ということです。
しかし問題は、この構造に限界がきているということです。
その一番の原因は、「柔道整復師の増加」と「整骨院数の乱立」が大きいでしょう。
そこに輪をかけて療養費の削減が国の方針で進んでいます。
と、ここまで記した内容は多かれ少なかれ「整骨院」の「経営者」であれば気づいていることだと思います。
当然ながらこのような現状を目の前にして指をくわえてみているだけの「経営者」はいません。
この現状の対応策の筆頭にあげられるのが
自費治療の導入
でしょう。
それらのコンサルをする方々も非常に多くなってきています。
自費治療の導入がうまく行けば、今まで受け入れられなかった患者を増やし、単価のアップにもつながります。
起死回生の奇策!・・・と思いきや実状は大半が失敗に終わってしまっているようです。
自費治療を導入しても失敗に終わっていく理由
自費治療の導入が大半の整骨院で失敗に終わっている理由は冷静に考えればすぐに分かります。
技術力がないから失敗していると考えているうちは本当の答えは見えてきません。
逆に技術力がなくても商売上手な整骨院は自費治療で集患できています。
では、なぜ多くの整骨院が自費治療の導入に失敗してしまうのでしょうか。
それは
患者の客層がそもそも違うから
です。
患者は整骨院に来た場合、数百円程度の窓口料金を支払う気持ちでいます。
しかし、自費の施術を受けると数千円~数万円の支払いが発生することになります。
数百円の支払いをする場所という認識が患者の中にあるなかで、高額なサービスを行うというのは自然な形でしょうか?
「自費導入コンサル」、「物販導入コンサル」などを受けた先生方にお話を伺っても、うまくいった例をほとんどききません。
コンサルの広告では、うまくいっている事例が沢山乗っていますが、この成功事例は数%にも満たないごく一部の情報で大半は失敗しているようです。
そもそも「自費治療」で整骨院が潤うぐらいの力があるのであれば、保険治療なんてやる必要はありません。
今すぐその独自技術を使った治療院を開業し、本腰をいれるべきです。
片手間でやるぐらいの技術に患者が集まることはありえません。
整骨院の売上を上げるのはそんなに難しいことではない
私は保険治療をメインとした整骨院が、ある程度「成功」しているのであれば、そのまま経営していくことをおススメします。
そして保険治療をメインとした整骨院すらうまくいっていないのであれば、普通に人数を増やす努力をするべきです。
そんなに整骨院の売上を上げることは難しくありません。
大きな利益を生み出すことは難しい業界ですが、一般レベル以上に稼ぐことはそんなに難しい業界ではありません。
そんな業界である程度まで稼ぐことができないのであれば、あまり向いていないので別の業界を考えた方がいいかもしれません。
とはいえ、今後の整骨院業界を考えていけば、通常の整骨院をやっていても未来はありません(『これからの整骨院業界の5年後を予測する』)。
恐らく5年以内に一気に苦しい状況になるかもしれません。
では、どうすればいいのか・・・という話になるかと思いますが、「自費治療」を取り入れるという方向性自体は間違いではありません。
その方法とは、
黒字の整骨院を創り上げ事業売却(M&A)した後に完全自費型の治療院をコンパクトに開業すること
です。
なぜこの形がベストなのかはコチラの記事でご確認ください(『これからの整骨院経営の理想形はこれだ!』)。
そして事業売却(M&A)をやるならば今のタイミングしかありません(『整骨院店舗の事業売却(M&A)を行なうのが「今」でなければならない理由』)。
これからの整骨院業界を考えれば何か手を打たなければジリ貧になっていくことが目に見えて明らかです。
とはいえ、高いリスクを背負ってまで何か勝負にでるようなギャンブルをする必要はありません。
できるだけリスクを下げた上で、固定費も抑え、確実に売上を上昇させるような方法を考え、実行していく必要があります。
事業売却(M&A)について詳しく知りたい人は弊社までご相談ください。
弊社への問合せの流れとしては、実際の店舗を見なければどうしても具体的には申し上げにくいことから、まずは初回無料コンサルティングを受けることをおススメします(別途:交通費が発生します【東京都内は無料】)。
開業前の方は都合の良い場所を調整し、面談をする形をとります。
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